「ほっ」と。キャンペーン

<   2015年 03月 ( 2 )   > この月の画像一覧


2015年 03月 19日

かばん新人特集号vol.6

かばん新人特集号vol.6が発行されました。
かばん関西歌会からも新人および評者数名が参加しています。

・・・・・・

かばんの熱気あふれる新人23名による連作30首をおたのしみください。
ゲスト&かばん会員からの評を掲載。
さらに有志による小説やエッセイも。(以下、敬称略・各五十音順)

●かばん新人
雨宮真由、伊藤綾乃、川合大祐、川村有史、桐谷麻ゆき、後藤葉菜、酒井真帆、凌山清彦、嶋田恵一、鈴木智子、谷川電話、柊森比呂、とみいえひろこ、ながや宏高、那由多、福島直広、ふらみらり、堀静香、前田宏、ミカヅキカゲリ、水野佳美、睦月都、米村尚子

●ゲスト評者
石川美南、糸田ともよ、江戸雪、奥村晃作、加藤治郎、木下龍也、栗木京子、黒瀬珂瀾、小島なお、小島ゆかり、笹公人、辰巳泰子、田中槐、堂園昌彦、永井祐、西崎憲、野口あや子、服部真里子、林和清、松野志保、松村正直、光森裕樹、米川千嘉子

●かばん評者
(総合評)井辻朱美、佐藤弓生
(各評)雨谷忠彦、あまねそう、飯島章友、飯田有子、伊波真人、入谷いずみ、久保芳美、久真八志、佐藤元紀、陣崎草子、高柳蕗子、田中ましろ、千葉聡、辻井竜一、伴風花、東直子、藤島優実、穂村弘、三澤達世、柳谷あゆみ、山下一路、山田航、若草のみち

●自由作品
後藤葉菜、那由多、福島直広、ふらみらり、ミカヅキカゲリ


かばん新人特集号vol.6
価格:650円(送料込)
お申し込み:tokubetsu◎kaban-tanka.jp(◎をアットマークに替えてください)まで
件名:新人特集号vol.6購入について
本文に
・お名前
・郵便番号
・ご住所
・お電話番号
・希望冊数
をご記入のうえお申込みください。

※かばん新人特集号に関するお問い合わせもこのアドレスでお願いします。
なお、本アドレスでは、かばん新人特集号vol.6の通販・お問い合わせのみ受け付けており、
かばん新人特集号のバックナンバーや通常号の通販での対応はしておりません。

※会員・購読会員の入会についてのお問い合わせはinfo◎kaban-tanka.jpまで。
(◎をアットマークに替えてください)

※注文受付は2015年5月31日までとなります。

・・・・・・

ぜひご一読ください!

f0135430_9172093.jpg

[PR]

by kaban-west | 2015-03-19 22:34 | こんなところに出ました
2015年 03月 06日

2月歌会報告

かばん関西二〇一五年二月オンライン歌会記

【参加者】あまねそう、雨宮司、新井蜜(かばん/塔)、有岡真里(ゲスト)、有田里絵、岩崎陸(購読)、オカザキなを、小野田光、ガク(ゲスト)、黒路よしひろ(ゲスト)、小坂井大輔、小松才恵子、佐藤元紀、塩谷風月(未来/レ・パピエ・シアンⅡ)、杉田抱僕 、蔦きうい(玲瓏)、とみいえひろこ、ぱん子(ゲスト)、福島直広、ふらみらり、不思議童子、文屋亮(玲瓏)、兵站戦線 (かばん/塔)、山下りん(ゲスト)

駆け足で過ぎ去る、二月。進行の蔦きういさんから、出された兼題は、「服装の思い出」どんな、過ぎ去りし日の思い出が、詠われるのか。

≪兼題「服装の思い出」≫

制服を改造せずに着ていたら転校生とまちがわれるの  ふらみらり

無添加少女だった日。どんな荒れた学校か。また、そのまま過ぎる、との声もあった。しかし、自然な呟きのような「の」がかわいい。結句のかわいい七音の言葉で、景が際立った。

光る波見たくて夜の浜辺へと走る。セーラー服の手を取り  新井蜜

青い春を疾走した日。句点の有無に、意見が集中したが、「光る波」「セーラー服」は、まぶしい特別な魅力あるもの。あえて、服装だけを描写する事で、人物像を生々しく想起させている。

草野球皆でそろえたユニフォーム三戦三敗タンスに仕舞う  福島直広

もう一度熱くなれた日。誰の人生の中にもひとつはありそうな一場の夢。「三戦」でやめる事に意見が集中。さnせnさnたnと、リズムの良さが、そのまま主体の諦めの良さを表現している。

忘れたい恋がありますブレザーのポッケの中で少年のまま  黒路よしひろ

手離せない日。「ポッケ」は幼児語、違和感がある、との声もあったが、「ポッケ」に、容れっぱなしにしたまま、という表現が、好評。中身は、恋か、少年のままの心か、過去の自分か、想像が膨らむ。

シャツを着る人のうつむきかなしかり雪を聴きたりその熱き耳  とみいえひろこ

今もなお忘られぬ日。後朝の別れの男性の姿を想起する。匂わせ方が上品。しかし、「かなし」に、古文形容詞の連用止めを用いる事には、疑問の声があった。

道場のにほひ染みたるミリタリーコートと君が冬景色でした 文屋亮

君だけを見ていた日。「ミリタリーコート」の主が誰なのかで、景が変わる。直接的な言葉は使わず、終わった恋を、感傷をとりのぞきつつほのめかす事で、記憶の中の「冬景色」は際立った。

「似合ってる?」黒いドレスを着た君に無邪気に問われ失恋確定  雨宮司

小悪魔に翻弄されていた日。「失恋」がどこから導かれたのかがよく分からないとの、声多数。しかし、会話の調子から間接的に魅力的な人物像、関係性を、読者が特定出来る、楽しさがある。

白い羽ダウンジャケットから抜けたいつか手放すものらをまとう 有田里絵

無常と知った日。着るものたちは全ていつか手放すもの。抜けた羽根が教えてくれた。それは、人生で得てきた全ての物を対象にしているようだと、概ね全員の解釈が、シンクロした。

「嫉妬とは心に受ける重力のごときものなり」白衣ゆらめく  岩崎陸

一つの真理を知った日。括弧内のハッとさせられる言葉は、著名人の言葉を引用したものか。「白衣」の主は、医療関係者、教師、花嫁か。発言は男性的、結句は女性的、神秘的等、活発なコメントが集まった。

新しい服を買ったの純白の一生守ると言ってほしくて  不思議童子

誓いの言葉を待ち続けた日。「純白の」がどこに係るか解かりづらい。ひねりが欲しい。と言う意見が目立つものの、主体の健気な、切実な思いが滲み出ていると、共感する声も多数あった。

心して赤いシルクを滑らせば君に重ねてできる上書き  山下りん

決意して愛に踏み出した日。「上書き」が、わからない。歌意が解けない、と言う声多数。しかし、具体的な言葉を省き、動作によってのみ、新たな愛の記憶を刻むのだと、ほのめかす事で、読者を引きつけた。

襟元の紅を点せるしののめに君の羽衣にほふきぬぎぬ  佐藤元紀

天女との美しき愛の日。下句が、ややくどいとの意見もあったが、「襟元の紅」に情念が感じられる、「羽衣」から天女を連想する、日本画のよう等、美しい世界観が際立ち、好評だった。

桃色のタートルネックで目をほそめ「また逢へますか」 とけゆく根雪  有岡真里

きみとの恋の始まりの日。「目をほそめ」が、不気味との意見も。「桃色」の服装の主が、女性か男性かで、全体の印象が変わる。下句に、ぽつんと置かれた隠喩は、そのまま主体の心情を表す。

マフラーをわざと外して走り出し結局風邪引く中坊男子  ガク

パワー全開だった日。「結局」が説明的で、残念。だが、主体であろう中学生男子の照れや見栄が、ユーモラスで、かわいらしい。「わざと」から好きな女の子が、横を通ったとの、仮説も。

月給をはたいた光るスカーフで敵に止血を施す兵士  小野田光

命と向き合った日。実際の戦場か、戦場なら「光るスカーフ」の存在をどう、捉えるべきか。そこに意見は集中した。現代的風俗のなかに、戦場がすんなり紛れこめてしまうと言う、現代の怖さを示した作品。

日曜日発掘したのは肩パッドもりもりの服と遠きバブル期  オカザキなを

ジュリアナ東京が遊び場だった日。コメントした十五名中、十四名が、それぞれのバブル時代の思い出や、感想で盛り上がるという、今歌会で最も共鳴、共感を得た作品。「発掘」と言う表現が、好評。

夏休み少年の靴下のなか一万円札じっと汗ばむ  小坂井大輔

お金の価値に純真だった日。状況がはっきりしない、と言う意見もあるが、圧倒的に、男性が共感した作品。実際に主体と同じく、靴下に忍ばせた事のある人も。自分を客観的に少年といった事で臨場感が出た。

おもひでのベレーをふたつ入れてをり逝きし日の午後寒くはないか  兵站戦線

大切な人を見送った日。「逝きし」が早いのではと、文法に対しての疑問があったが、「棺」という言葉を使わずに控えめに表現した事や、結句に、さみしい内容だが、優しい気持ちになると、好評だった。

キャミソール姿の従姉が奥の間で李白朗読ふれえぬおきて  蔦きうい

淫夢を見た日。何故「李白」と言う疑問も出たが、距離感、結句の制約が色っぽい。国語の家庭教師と恋仲等、読者の妄想を掻き立てる。手を出してはならないものを組合せて、妖しい雰囲気を醸し出した。

四年前ということだけは覚えてる年子の兄との最後の「おそろい」  杉田抱僕

少し大人に近づいた日。状況、心情の情報が、もう少し欲しいとの意見もあるが、「四年前」の事実以外、他の記憶がないところにリアリティがあり、好評。字余りは、心情を反映させたとの声も。

「ボディコン」を「ボディー・コンプレックス」と思い込み失言重ねて今の我あり  あまねそう

青い青い若者だった日。バブル期を知らない世代は、取り残されてしまうが、やはりコメントした各自が、懐かしく、楽しく盛り上がり、共感した作品。笑える歌だったとの、評価も。

ポケットをタクシーおやじかき混ぜて「あげるよ」とチョコちょっとやわらか  小松才恵子

人情が温かかった日。「タクシーおやじ」という表現に、疑問が上がった。しかし、「チョコちょっと」が言葉遊びのようで読んで楽しく、情景も温かみがあり、着眼点の面白さが好評。

かばん関西は、歌会以外にも、全員が平等に短歌について、自由に語り合える場。一度覗いてみませんか?

有岡真里 記
[PR]

by kaban-west | 2015-03-06 00:53 | 歌会報告