かばん関西十二月歌会報告
[参加者]雨宮司、有田里絵、ガク(ゲスト)、紀水章生(中部短歌会/塔)、黒路よしひろ(ゲスト)、十谷あとり(日月)、蔦きうい(玲瓏)、冨家弘子(ゲスト)、那由多、三澤達世、山下りん(ゲスト)
兼題は「冬の食」。歳末諸事あわただしい中、十名の方がご参加下さり、美味しそうなものがたくさん並ぶ歌会となりました。互選上位作品は左記の通りです。
・食【とう】ぶれば掌に粉雪を残しけるラムネを冬の菓子と思へり 十谷あとり
・聖護院大根よりも子の頭大きくなりて師走はじまる 有田里絵
・理不尽な指令のくだる双六を家族で囲み月蝕を待つ 三澤達世
・朝しぐれ小鍋のホットオレンジがさざめき迫る休め休めと 蔦きうい
・変な骨しくさりおってと言いながら河豚屋の若衆は白身をさばく 雨宮司
◇話題となった一首
・紅色の鎧引き裂き白き身を喰えば巌に砕け散る波 ガク
ガクさんのこちらの歌の食材が何かで話題が沸騰しました。みなさんは何を連想されるでしょうか。
雨宮さん「蟹か伊勢海老か」
紀水さん「伊勢エビかな。クイズみたいですね」
山下さん「鯛のことでしょうか(違ってたらどうしよう)」
黒路さん「蟹のことであろうか?」
三澤さん「ホヤですね」
わたしも蟹を連想していました。甲殻類という読みが多かったのは、関西在住の読み手が多かったからかもしれません。
今年一年もたくさんの方と歌会をご一緒することができました。ありがとうございます。二〇一二年もどうぞよろしくお願いいたします。(十谷あとり 記)